人的資本経営を加速させるタレントマネジメント、最新テクノロジーと失敗しない選び方


人的資本経営を加速させるタレントマネジメント、最新テクノロジーと失敗しない選び方

人的資本経営に関する報告書、経済産業省「人材版伊藤レポート」の方向性にも示されている通り、日本企業において人事戦略の変革が求められています。まさに人事部門の存在価値向上が問われており、タレントマネジメントはその人的資本経営を促進する手段として注目を浴びてきていますが、本レポートでは人的資本経営を実践する上でのポイントについて解説します。

人的資本経営に求められるタレントマネジメントとは?

■これからの人事戦略は経営と連動が必要 

人的資本経営の実現には、人事戦略の目的を経営戦略から落としこみ、人事と経営が連動しながら進めることが重要です。先進的な大手企業ではリスキリング施策など経営戦略の実現に必要な人財の創出の実現にタレントマネジメントを活用し、まざに経営と連動した人事戦略を実践しています。人事戦略と経営戦略が連動していない大きな要因として、人事異動、抜擢、人材育成、採用、離職防止施策などの様々な施策が属人的になっていることが考えられます。人材のスキルや適性、経験、得意分野、評価などそれぞれがバラバラにかつ属人的に管理され、情報共有と活用ができずに経験と勘を頼りに意思決定されている現状が、大きな課題となっています。

■タレントマネジメントは、データ活用というマーケティング思考が重要

従来の人事はデータは主に管理を目的としており、活用できていない企業がほとんどです。人事部門には氏名、年齢、異動履歴等の人事データだけではなく、スキル情報、適性検査、エンゲージメント等様々なデータが散在しており、そのデータを活用できておらず保管するにとどまっています。
 
まずはデータが活用できるよう状態にするためには一元化を行い、多角的にデータを見ながら分析かつ時系列に可視化を行い、意思決定ができるよう環境整備が不可欠です。なぜなら人事施策の意思決定は単一データではなく、複数のデータを掛け合わせて初めて活用できるデータとなり、人事戦略や経営の意思決定に活用される為、すべてのデータを一元化できるデータベースの構築、さらにデータ活用をより促進するデータ分析が重要となります。

タレントマネジメントが人事をどう変えるか?

 
データを分析し、それに基づいた高度な意思決定を行い、人材を活用するタレントマネジメント。具体的には、どのようなことが可能になるのでしょうか。2つの事例を見てみましょう。
 

事例1:大手製造メーカー

例えばあるメーカーでは、タレントマネジメントシステムを導入し、すべての技術者のスキルを見える化してポートフォリオを作成。社内に保有者が少ないスキルを持つ人材の採用を検討したり、戦略的な後継者育成計画(サクセッションプランニング)の立案や、社内公募による自律的な人材育成の促進に活用しています。
 

事例2:大手食品メーカー

他のとある企業は、定期的にアンケートを取り、スタッフのモチベーションの変化やエンゲージメントをモニタリングして、離職兆候のいち早い察知に活用。モチベーションが低下しているスタッフに対し面談を実施し、離職に至る前に事前フォローを実施。また社員の声を分析することによる社内制度や福利厚生の見直しなどに活用しています。
 

2社事例の共通点

この2つの事例の共通点は、従来の経験と勘に頼った属人的な施策ではなく、データや分析に基づいた科学的な意思決定によるものです。
 
タレントマネジメントシステムを導入することで、具体的にどのようなことが実現できるか、詳しく説明します。

■データを見える化し、社員をとことん理解する


社内に散在した人事データを一元化し見える化することで、より社員を理解することが可能です。氏名、年齢、役職などの名簿だけでなく、職務経歴やスキル情報、適性などの
パフォーマンスも見える化することで、社員をより徹底的に理解することができます。
 

■多角的な人材データの掛け合わせ、時系列分析


蓄積された人材データの掛け合わせと分析により、ハイパフォーマーの発掘や特性の把握、離職社員の特徴を把握することなども可能です。また時系列にデータを分析できることで、社員一人ひとりをとことん理解することや、組織全体の把握や施策のPDCAなど、様々な施策上の意思決定に活用することができます。前述にも上げたように、データを管理する発想の従来の人事システムはインプットは可能であってもアウトプットが弱く、結果人事や経営の意思決定にデータが活用できません。

■データを活用した人事異動シミュレーション

各組織の人事ローテーションや抜擢のシーンにおいて、蓄積されたデータをもとに人事異動シミュレーションを作成することで、最適な人材配置が実現できます。また、組織上の社員数、職種別人数、人件費、要員に必要な資格保有者数等、異動前と異動後の影響度を閲覧しながら意思決定ができることにより、スピーディーかつ組織に対して最適な人材配置が可能となるのです。
 

■サクセッションプランニング、ジョブ型雇用対応


会社組織上における各キーポジションに対して人材要件、ジョブディスクリプションを策定し、人材をマッチングすることが可能です。蓄積されたデータに基づいて人材をアサインすることができ、それだけではなく1年後から3年後、3年後から5年後など中長期的に次世代候補プールの作成もできます。また要件マッチに対するギャップを可視化し、具体的なアクションを明確にすることで、戦略的な人事異動や人材育成につなげることが可能です。

■社内公募を活用した自律的成長支援


サクセッションプランなどにおいては、組織ニーズにマッチする人材を把握するだけでなく、同時に社員が自ら自律的に成長、チャレンジできる仕組みをスキルデータを活用して可視化することが可能です。また、公募開示だけでなく、社員が公募ポジションに対するマッチ状況とギャップを把握できることにより、より具体的なキャリアプランの実現に向けて社員自らアクションにつなげることも可視化により促進ができます。

■一人ひとりに合わせた人材育成、アダプティブラーニング

社員一人ひとりのスキルを見える化する機能として、eラーニングや研修受講管理ができるLMS機能も有効です。タレントマネジメントとLMSが一体となることで、個人のスキルと研修の紐づけが可能になり、研修受講管理を目的とするだけでなく、より効果的な育成につなげることができます。
 

■社員の声を活用したエンゲージメントと離職防止


アンケートとテキストマイニング機能両方を搭載したタレントマネジメントシステムであれば、各サーベイをペーパーレス化するだけではなく、社員の声である自由記述をテキストマイニング分析することにより、次の施策アクションを創造力を働かせながら意思決定することが可能です。これにより多くの企業が課題を抱えている、収集して終わりになってしまう状況を解決できます。また離職社員の分析結果との紐づけから離職スコアを算出し、予兆を可視化することで離職を未然に防止することにも貢献できるのです。
 

■社員の適性と採用候補者をマッチングし、採用ミスマッチ防止に活かす


社員の適性を分析し、ハイパフォーマーやローパフォーマーの分析によるモデル人材の作成ができます。また採用管理機能の採用候補者との類似性の分析ができることでより適性検査を有効活用し、採用ミスマッチ防止に役立てることが可能です。
 

■ダッシュボードによる経営の意思決定支援


人材情報や組織情報をもとに分析アウトプットをダッシュボードでリアルタイムに共有することができます。これにより、人事業務をクリエイティブにすると同時に、意思決定の精度とスピードを向上し、かつ創造力やアイデアを引き出すための直感的なアウトプットで経営の意思決定支援が可能となるのです。
 

タレントマネジメントを進めるための3ステップ

 
前述した通り、タレントマネジメントは様々な人事戦略実現や課題解決に有効ですが、実際に進めるには何から始めていけばいいかわからない人も多いかと思います。そこでここからは、タレントマネジメントの導入ステップをご紹介します。

■ステップ1:業務効率化

人事情報の一元化、評価業務のシステム化、ワークフローのシステム化など業務効率化は最初のステップとして重要です。データを自由自在に掛け合わせた分析やダッシュボードを活用すれば、業務上で発生するレポート作成は不要となり、また人事評価のペーパーレス化で大幅な業務高利化が実現できます。しかしここで注意したいのが、人事業務の効率化は、タレントマネジメントを行うためのあくまで「手段」であり、「目的」ではないということです。人材を活用するという目的を見据えたうえで効率化を進めることが重要です。

■ステップ2:意思決定の高度化

ステップ2では、抜擢、配置、育成、採用などの人事戦略においてデータ活用による意思決定の実現を目指します。ここではデータに基づいた意思決定の連続性、データドリブンな人事戦略によって、人事領域におけるPDCAサイクルを実現します。また、ダッシュボードで人材データに基づいた経営の意思決定支援を実現できることで、経営と人事戦略の連動性の実現を促進することが可能になるのです。

■ステップ3:利用範囲の拡大とノウハウ蓄積

ステップ3では、現場にシステム利用を拡大することで、マネジメントの質向上や社員の実的成長・キャリア形成を支援します。部下をとことん理解して1on1を行うことによるエンゲージメント、モチベーションの向上や、社員自らが振りかえられることによるギャップ把握と、キャリアを実現するための新たなチャレンジを促進します。このように現場での活用が進むことにより、さらなるデータの充実や質向上を現場での利用が進むことによって、より新たなデータ収集ができ、タレントマネジメントに必要なデータの充実や質向上が期待できることで、さらに精度を上げたタレントマネジメントの実現が可能になります。
 

タレントマネジメントシステムの選び方、注意点

 
実際にタレントマネジメントシステム導入したくなった時に、次に悩むのが「どのシステムが良いのか」だと思います。そこで、タレントマネジメントシステムを選ぶ際は何に注意すべきか、選び方について解説します。

■人事管理ではなく、人事データを活用するというマーケティング思考のシステム


前述に記載した通り社員をとことん理解し、データに基づいた意思決定をするためのシステム選択が必須となります。多くの企業、特に社員が1000名を超えるような企業では、管理を目的とした人事給与システムや人事基幹システムを導入していますが、管理志向のシステムを導入するだけではデータを管理するだけで活用ができません。設計思想を間違えると、同じデータベースを持つだけになってしまい、まさにステップ1がゴールとなり、人的資本経営を支援するプラットフォームにはなり得ません。

■柔軟なアクセス権限機能があるか


実際にタレントマネジメントシステムを導入する上では、「人事情報を誰にどこまで見せるのか」というアクセス権限の設定と、現場の運用に耐えられる柔軟な権限設定機能が必要となります。よくあるクラウドのタレントマネジメントシステムでは、権限設定の機能が不十分で、閲覧制限をするためにデータごとに分割や加工をすることが発生します。導入ステップでもお伝えした通り、PDCAサイクルを実現するシステムであることから変化が多く、権限設定の柔軟性不足により運用が進まないことは避けるべきです。

■変化の速いトレンドに対応した高速機能開発


人的資本経営、ジョブ型、リスキリング等、多くの企業が人事領域において変革が求められています。この変化の激しい時代に、従来のオンプレミスのシステムではことあるごとに開発が求められ、莫大にコストも発生することから、開発を不要とするクラウドシステムを選択する企業がほとんどです。しかし、共通のサービスを提供する性質上、機能進化が見られず、ソリューションが企業の進化についてこれないことが多く見受けられます。小回りがききやすいクラウドサービスでかつ、企業の進化を先回りするような進化をするシステムを選択すべきです。

タレントマネジメントシステム「タレントパレット」では、6年間で3800以上の新機能を自社開発&標準搭載しており、時代や企業の進化と共にソリューションの進化を続けています。
 

最後に:人的資本経営の実現、ならびに企業の希望を叶えるタレントマネジメントシステム「タレントパレット」

 
「タレントパレット(https://www.talent-palette.com/)」は、人材戦略に必須となる採用から育成、配置、評価、抜擢・活躍までを一気通貫で行い、人材情報を活用した科学的人事戦略を実現するタレントマネジメントシステムです。
 
当社はこれまで3,000社超のビッグデータ活用支援を行ってきた実績があり、そこで磨き上げたデータ活用技術のノウハウを活かしています。タレントパレットの導入法人数は約2,000社を超え(契約社数990社、22年9月末時点)従来は管理するのみに留まっていた人材情報を分析し、そのデータを網羅的に活用することで経営層の意思決定を後押しします。

具体的には人事情報、経歴、スキル、マインド(適性)、社員の希望や想い、日々のモチベーションやエンゲージメント、ヘルスケア(健康)までのデータを集約・活用することが可能です。これらのデータを分析することにより異動シミュレーションや研修まで含めた人材育成、テキストマイニングを活かした離職予兆の抽出、採用ミスマッチ防止、人的資本KPIのモニタリングなど、あらゆる人事戦略においてデータを活用した科学的人事戦略を実現できるため、データの管理や業務効率化にとどまらず、データの分析・活用をしていきたい企業様におすすめです。