自社の定着率を上げたいなら必見|定着率向上のメリットや上げる方法を解説


自社の定着率を上げたいなら必見|定着率向上のメリットや上げる方法を解説

社員が企業に定着しているかを示す定着率は、企業の業績や成長を測る重要な指標です。少子高齢化が進み深刻な労働力不足が懸念されるなかで、人材不足を解消するには新しい人材確保よりも定着率を上げる努力が必要です。本記事では、定着率向上がもたらすメリットや、定着率アップのために企業が取り組むべき施策などについて解説します。定着率を上げて社員の満足度や生産性向上を狙うなら、ぜひ参考にしてください。

定着率の概要

定着率が高いほど優秀な人材確保につながり、健全な経営をしていると判断される指標となります。ここでは定着率の概要や計算方法などを下記で詳しく解説します。


定着率とは

定着率とは、入社した社員が一定期間を経てどの程度の割合で定着しているかを示す指標のことです。数値が高いほど社員の離職が少なく働きやすい環境であるといえます。一方で定着率が低ければ人材流出が多く、採用コストが高くなるリスクが高まります。


定着率は企業や組織がどれだけ健全な運営ができているかを確認する指標としても活用でき、定着率が高い企業は優良企業として評価されるでしょう。


定着率と離職率の違い

定着率は社員が残っている割合を表すのに対し、離職率はどの程度の社員が辞めてしまったのかを表す指標です。定着率と離職率を合計すると100%となります。


定着率・離職率の計算方法

定着率や離職率は、下記の計算方法で算出できます。


●定着率(%)=(一定期間を通して全日数残った社員数 ÷ 一定期間開始時点で雇用された社員数)×100

●離職率(%)=100(%)-定着率


日本における定着率の推移

厚生労働省の「雇用動向調査(令和3年度)」(全国の16大産業の事業所15,000箇所対象)によると、令和3年の離職率が13.9%で定着率は86.1%となっています。ここ数年の離職率は令和元年で15.6%、同2年14.2%、同3年13.9%なので、定着率は令和元年84.4%、同2年85.8%、同3年86.1%となり、上昇傾向にあるといえます。


令和3年の産業別で離職率が高いのは、「宿泊業・飲食サービス業」が25.6%と最も高く、次いで「生活関連サービス業・娯楽業」が 22.3%で続きました。


※参考:雇用動向調査(令和3年度)|厚生労働省


定着率を高めるメリット

定着率を高めると、企業にとっては優秀な人材の確保やコスト削減などのメリットがあります。下記にて詳しく解説します。


優秀な人材の流出を防止する

定着率が高いということは企業への満足度が高いことであり、優秀な人材が流出しにくい環境といえます。優秀な人材が定着すれば業務の習熟度が高まり、組織全体のパフォーマンス向上も期待できます。


社員のモチベーション向上

離職率が高いと離職者の業務が振り分けられるため、残った社員の負担や不満が増え、次の離職を招くリスクが高まります。定着率が高く社員が働きやすい、離職したくないと感じられる職場ならば、働く意欲やモチベーション向上につながるでしょう。


採用や教育コストの低減

定着率が高まれば、人材補充のための採用や採用後の教育にかかるコストが不要です。余計なコストがかからない分リソースに余裕がうまれ、企業や組織の成長に注力できます。


生産性向上、業績の安定

定着率が向上して業務経験や習熟度の高い人材が多くなれば、企業の生産性が向上し業績が安定することでしょう。社内の人間関係も構築できているため部署の垣根を超えた協力もしやすく、組織力が高まります。


企業イメージアップと採用力向上

定着率が高い企業は社員の満足度が高いと評価され、イメージアップにつながります。また、定着率が高いと社員が自社に対して高い帰属意識や理解力を持つようになり、優秀な人材のリファラル採用が増えるでしょう。

定着率を高めるために企業が取り組むべき対策

定着率を高めることは、企業の成長に欠かせない要素だとわかりました。ここからは、定着率を高めるために企業が取り組むべき対策について解説します。


採用のミスマッチを減らす

採用時のミスマッチは、定着率を低下させる大きな要因です。自社で活躍している社員の特徴を分析し、理想とする人材像を明確にして、自社にフィットした応募者にアプローチするようにしましょう。


福利厚生を充実させる

住宅や育児手当、残業や休日勤務を減らすサポート、レジャーや健康関連のサービスなど、福利厚生面の充実や待遇面を改善すると定着率も上がります。社員ニーズに合った満足度が上がる制度を導入するために、アンケートなどを活用するのも良いでしょう。


人事・評価制度を見直す

人事・評価制度を見直して給与面を改善すると定着率が上がり、一方で自身の評価やキャリアアップに不満を抱いている社員を減らすことができます。社員評価の透明化、キャリアパスが明確になる評価制度の導入、希望職種・部署の申告やアピールができる資格取得の費用補填などが効果的です。


社員の最適配置と教育

社員がそれぞれの能力や経歴、志向、性格などに応じて最適なポジションに就くことで、やりがいや働きやすさを感じられるでしょう。またそれぞれの人材に合った教育や育成機会を与えられると、定着率が上がり生産性向上にもつながります。


最近は社員教育や最適配置を行うために、人材情報をデータ化して管理するツールが多く活用されています。管理業務の効率化にもつながるため、こうしたツールの導入も検討するとよいでしょう。


ワークライフバランス改善策を導入する

働き方改革が進むなかでワークライフバランスの改善策を導入すると、定着率向上に有効です。時短勤務やフレックスタイム制のほか、リモートワークやワーケーションも含めたハイブリッドな働き方の導入、通勤手段の緩和など心身の健康やゆとりを保護する対策で、社員は前向きに仕事に取り組めます。


社内コミュニケーションを活発化させる

社内コミュニケーションを活性化させる取り組みを行うと、雰囲気が改善して定着率向上につながります。フリーアドレス制の導入や社内SNSによるコミュニケーションの活性化、オンライン飲み会・ランチ会の資金補助などを行えば、社員同士の積極的な交流につながるでしょう。


人材マネジメントシステムであるタレントパレットの「サンクスポイント機能」は、社員がお互いに感謝の気持ちをポイントとして贈り合うことで、数字で表せない目につきにくい活躍をしている社員を評価できる機能です。上司や同僚からのサンクスポイントを贈り合うことで、評価機会を増やしながら社員のエンゲージメント向上やコミュニケーション活性化を実現します。


まとめ

どの程度の社員が残っているのかを示す定着率は、数値が高いほど優秀な人材の確保や社員のモチベーション向上につながるため、企業の業績アップや成長に欠かせない指標です。定着率を高めるには福利厚生や人事評価などの改善、社員の最適配置によるパフォーマンスの向上、コミュニケーションが活発化する環境づくりなどを行う必要があります。


弊社の「タレントパレット」は、科学的人事を実現するタレントマネジメントシステムです。あらゆる人材データを一元化・分析することで定着率を向上させるだけでなく、組織の力を最大化させ次世代人材の育成、離職防止、最適配置、採用強化などを実現します。

大手企業をはじめ数多くに導入されており、コンサルティングの知見もある弊社だから提供できるシステムの活用で、定着率を上げるさまざまな対策が実施できます。

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