人材マネジメントと人材育成の違いとは|それぞれの目的や成功ポイントを紹介


人材マネジメントと人材育成の違いとは|それぞれの目的や成功ポイントを紹介

人材マネジメントと人材育成を混同している人事担当者もいるでしょう。しかし、両者には違いがあります。それぞれの違いを理解し、マネジメントや育成を行うことが重要です。この記事では、社員のマネジメントや育成を行う担当者に向けて、人材マネジメントと人材育成の違いを解説します。それぞれの成功ポイントも解説するため、ぜひ参考にしてください。

人材マネジメントと人材育成の違い

マネジメントは、直訳すると「管理・経営」といった意味があります。その業務をなぜ行うのか、業務の必要性などを把握・理解していながら、業務を行わなかった場合にはマネジメントが必要です。


一方、育成とはその名のとおり部下を指導して育てることを指します。業務の必要性や業務を怠ることで発生する、リスク・トラブルを把握できていない場合には、人材育成が必要です。基本的には、マネジメントの前に育成をしておく必要があります。


管理者にはマネジメント力と育成力の両方が必要

部下を指導していく立場の管理者は、マネジメントと育成どちらの力も必要です。マネジメントと育成ができているかどうか、自問自答してみましょう。また、スキルは自然と養えるものではありません。そのため、管理者としての力を養いスキルを身に付けるためには、管理職研修などの受講が必要になるケースもあります。


人材マネジメントとは

人材マネジメントとは、人材を適切に管理することです。自社の優位性を保つことや他社との差別化を目指して、人材マネジメントを行います。具体的には、社員が成長しやすい環境を整備したり、昇進・評価制度などの仕組みを整えたりすることなどが挙げられます。


人材マネジメントは、人事管理や労務管理とも似ています。しかし、人材マネジメントは人事の視点だけでなく、経営の視点を持つことが重要です。企業を成長させるために人材を適切に管理することが、人材マネジメントです。

人材マネジメントが必要な理由と目的

従来の人事制度は、年功序列・終身雇用制度が基本となっていました。そのため、昇進までに長い年月が必要になり、採用自体にも時間がかかっていました。


しかし、少子高齢化が進み、趣向の変化などから国内市場も変化しています。世の中の変化に対応するために、企業も変化していかなければいけません。また、企業が他社との差別化を図り、競争の優位性を高めるためにも、オリジナリティのある人事マネジメントを行うことが必要だといわれています。


人材マネジメントに必要な要素

人材マネジメントに必要な要素は、主に以下の6つです。


  • 採用:どのような人材が自社に必要か明確にする
  • 育成:既存社員のスキルを高めるため、育成計画を作成・推進する
  • 評価:客観的かつ公正な評価を行う
  • 報酬:スキルや業務内容に応じた報酬が支払われる仕組みを構築する
  • 配置:社員を適切な部署に配置する
  • 福利厚生:必要な福利厚生を用意する


人材育成は上記の6つのポイントを押さえなければ難しいため、すべての要素を含めて実施しましょう。


人材マネジメントを成功させるポイント

人材マネジメントを成功させるには、3つのポイントが重要です。ここでは、各ポイントについて解説します。


企業の目標を共有する

人材マネジメントは、事業戦略や経営戦略の達成を目的として行われます。企業が成長し、事業戦略などを達成するためには、社員の成長が重要です。しかし、企業としての目標や戦略がわからなければ、社員はどのように努力すればよいかわかりません。そのため、企業の目標を共有し、経営者・社員全員が同じ方向を向くよう努めましょう。


社員が自分自身で目標を決める

管理者側が目標を設定する方法もありますが、第三者が目標を立てるよりも社員それぞれで設定したほうがよいでしょう。自分自身で設定した目標を目指すことで、モチベーションが向上しやすくなります。また、社員が目標達成した場合に得られるインセンティブ制度を見直して、やる気の向上を図ることも必要です。


状況に合った方法を選ぶ

人材マネジメントを適切に行うには、マネジメント計画や時代背景、社内リソースなどを検討しながら、最適な方法を選ぶことが重要です。その際、一方的に経営層や管理者だけで決めないようにしましょう。一方的に押し付けてしまうと反発を招くおそれがあるため、社員全員から意見を聞き取り、最適な方法を選択することが大切です。


人材育成とは

人材育成とは、その名のとおり人材を育てて成長させることです。企業の経営戦略に沿って、上司などが部下を指導して、自社の経営戦略に貢献できる人材に育てていきます。人材育成では、ただ単に業務ができる人材を育てることに重点を置くのではなく、将来的な活躍を見据えて長期的な視点で育てていくことが重要です。

人材育成が必要な理由や目的

人材育成はなぜ必要なのでしょうか。以下では、人材育成が必要な理由や人材育成の目的について、詳しく解説します。


経営の戦略・計画を行うため

将来の事業のあり方、どのような企業にしたいのかを考えた場合、人材が必要です。理想とする企業を目指すためには、どのようなスキルが必要なのかをしっかりと考慮した人材育成が必要となります。長期的な目線から企業の将来像を考え、仕事の中で覚えてもらったり実践してもらったりすることが重要です。


労働生産性を上げるため

少子高齢化が加速化しており、2030年には1,000万人の労働力が不足するといわれています。さまざまな業界で人材が不足すると予測されているため、未来に向けて備えておくことが大切です。人材不足に対応する現実的な方法としては、1人あたりの生産性向上を図ることが挙げられるため、人材育成が重要になります。


効果的な人材育成の方法とは

どのようなスキルが必要なのかを明確にして、効果的な育成の方法を検討しましょう。人材育成の方法としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 外部講師や内部講師による集合研修
  • OJT
  • 通信教育
  • 公開講座
  • eラーニングなど

人材育成の方法はこのようにさまざまです。それぞれの効果やコスト、現場の負担などを比較検討して、効果的な育成方法を選びましょう。


人材育成を成功させるには?

人材育成を成功させるには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、人材育成を成功させるポイントを3つ解説します。


ニーズと課題の整理をする

経営者が理想としている将来像と、現場の若手が身につけたいと思っているスキルが違う可能性があります。そのため、経営者の理想だけで人材育成計画を立ててしまうと、若手との間にズレが生じて受け入れられないケースもあるでしょう。適切な人材育成をするために、それぞれのニーズや課題を整理する必要があります。


課題を明確にする

誰がどのような仕事を担っているのかを、しっかりと把握することも大切です。どの部署に何人いて、どのような業務をしているのかだけでなく、生産性の高さも評価しましょう。また、現場のミドル層や若手などにヒアリングを実施して、速やかに解決したい課題があるかを把握し、解決策を検討します。


自社の現状と将来像を把握する

自社の現状、たとえば社員の人数や年齢、スキルなどを把握しましょう。そのうえで、数年後の構成はどうなっているかを考え、将来的に必要な能力や人数を把握します。また、経営者が求める能力についてもヒアリングしましょう。経営者は現場とは異なる視点を持つため、求めるスキルなどが変わってきます。経営者のニーズに対応するためにも、ヒアリングが重要です。


人材育成の手法を決めるポイント

人材育成の手法を決めるにはどうすればよいのでしょうか。以下では、人材育成の手法を決める際のポイントを解説します。


スキルマップを上手に使う

スキルマップとは、業務に必要となるスキルを洗い出し、社員が保有するスキルを一覧表にしたものです。スキルマップを活用することで現状把握ができ、必要となるスキルそれぞれに責任者を割り振って能力育成ができます。会社全体で計算し、教育コストを下げることが重要です。現場でのOJT目標を決めて、早期戦力化を目指しましょう。


メリットとデメリットを把握する

人材育成の手法には、それぞれメリットとデメリットがあります。たとえば、外部の集合研修は基本的な知識やスキルなどを習得できるというメリットがありますが、管理者の負担が大きいという点がデメリットです。


また、内部の集合研修では、実際の業務に役立つスキルを身につけられますが、適任者を探すことが難しくなっています。このように、それぞれの手法には、メリット・デメリットがあるため、自社の目的や育成方針にあった育成方法を選びましょう。


人材育成にはスキルマップの活用が有効

人材育成では、スキルマップを活用し必要なスキルを把握することが有効です。


社員のスキルを見える化できる

各部門やグループ単位でスキルマップを作成することにより、管理者側が社員のスキルを把握しやすくなります。これにより、今現在不足しているスキル、将来的に不足する能力などが可視化できるため、強化すべき能力の把握に役立ちます。また、社員それぞれのスキルを見える化することで、人材育成の効率化が図れるでしょう。


目標が明確になる

部門や役職などによって、必要となるスキルは異なります。スキルマップにより、自分にどのようなスキルが求められているのかを把握できるため、目標がわかりやすくなります。目標が明確になり、モチベーションアップにつながるでしょう。また、他の社員のスキルも可視化できるため競争心が刺激されて、スキルアップへの意識が高まります。


インターネットイニシアティブの事例

株式会社インターネットイニシアティブでは、社員の自己成長と会社全体の成長につながる構造の構築のために、タレントマネジメント施策の強化を行いました。タレントマネジメント強化の方策として、豊富な分析機能と新機能の開発スピードが決め手となり、タレントパレットを導入しています。

タレントパレットでスキルマップを可視化し、戦略的な人材育成を進めています。また、データの一元管理によって、管理や分析の効率化にもつながっています。

まとめ

人材マネジメントは経営的な視点を持ち人材を適切に管理すること、人材育成は経営戦略に沿って人材を育成することです。管理者は両者の違いを理解し、マネジメント力と育成力を養う必要があります。また、人材育成ではスキルマップの活用も効果的です。

タレントマネジメントシステム「タレントパレット」は、組織力の最大化を目指して設計された人材活躍プラットフォームです。コンサルティングの知見もあり、サポート体制も充実しています。人材育成の方法を検討している場合は、ぜひお問い合わせください。