人材育成のために社員のモチベーションを向上させる手法7個


人材育成のために社員のモチベーションを向上させる手法7個

人材育成に取り組む際に切り離せないのが、モチベーションです。社員一人ひとりの成長に大きく関わるだけでなく、生産性の向上、さらには経営戦略の実現にも関わる重要な部分ですので、企業は社員のモチベーションを正しくマネジメントすることが大切です。
そこで今回は、人材育成の際に意識すべき、社員のモチベーションマネジメントのポイントを詳しく解説していきます。

モチベーションの種類 

モチベーション(motivation)とは、日本語で「動機」という意味です。ビジネスシーンではこれを「仕事をする動機」、つまりは「仕事に対する意欲・やる気」という意味で用いるのが一般的で、私たちがよく耳にする「モチベーションが上がる」、「モチベーションが下がる」という言葉は、「仕事に対して意欲を持って取り組んでいる」、「仕事に対するやる気が出ない」という状態を意味します。
なお、モチベーションには以下のように「外発的動機」と「内発的動機」の2つの種類があります。
 

外発的動機

「外発的動機」というのは、外側から起こるさまざまな要因によって発生するモチベーションのことです。例えば、目標を達成したら報酬を与えたり、業績が悪かったら降格させたりというように、賞罰を用いてモチベーションを引き出すことを意味します。外発的動機は高い効果がある反面、多くの場合は一時的なもので長い期間モチベーションを維持し続けることは難しいというのが特徴です。
 
また、外発的動機が常態化すると、創造性や仕事に対する情熱が将来的には失われてしまうという危険性も指摘されています。
 

内発的動機

一方、「内発的動機」というのは、外的要因ではなく自分自身の意思によって引き出されているモチベーションのことです。誰かに要求されてではなく、知的好奇心や興味、自己実現欲求などがベースになっていて、賞罰などの損得を考えずに取り組むことができるが特徴です。仕事において内発的動機を引き出すことができれば、高い集中力を維持したまま自発的に業務に取り組むことができます。社員のモチベーションを維持するためには、この内発的動機に働きかける方が効果的だと言われています。

人材育成におけるモチベーション向上のための手法7選

社員のモチベーションを上げるためには、どうしたら良いのでしょうか。人材育成におけるモチベーション向上のための主な手法をご紹介します。
 

1.モチベーションの高さを調査する

社員のモチベーションを向上させるには、まず現状の把握が必要です。仕事内容や組織に対する満足度を測るモチベーションサーベイを行い、モチベーション低下の原因となっている問題点を洗い出しましょう。
 

2.達成できる目標を作る

内発的動機付を刺激するためには、目指すべき目標が明確でなくてはいけません。仕事でどこまでの成果を出したら良いのか、どこまでのスキルを身につけたら良いのか、まずは比較的達成しやすい目標を設定することで、そこに向けて努力をすることができます。興味のある分野で資格取得をめざすのも効果的な方法のひとつでしょう。
 

3.裁量権を与える

自分のアイデアや意見が全く通らない、上司や先輩から与えられた仕事をこなすだけ…という受け身の状態では、仕事に対するモチベーションを維持し続けることはできません。社員によってはもともと向上心が高く、いろいろなことにチャレンジしてみたいと思っている人もいますから、適度な裁量権を与えて、仕事を任せることも大切です。モチベーションを高め、自発的に業務に取り組むことができるだけでなく、結果的には人材育成にも大きく役立ちます。
 

4.ほめる

とてもシンプルで簡単なことですが、実はモチベーションを高めるという点では大変効果的な方法です。仕事の頑張りに対して適切に褒めることで、認めてもらえたと実感することができ、それが次の頑張りの源になっていきます。
 

5.コミュニケーションをとる

コミュニケーションは仕事をする上で欠かすことのできないものです。特にテレワークの普及によって社員同士に物理的な距離が生じてしまっている昨今は、コミュニケーション不足が原因でモチベーションが下がってしまっているケースも少なくありません。「気にかけてもらえている」という安心感は、モチベーションを維持しながら仕事をする大きな原動力となるはずです。
 

6.社員一人ひとりに合った研修を実施する

社員のモチベーションについて現状を把握したら、それぞれの社員にあった方法で研修を実施しましょう。e-ラーニングを利用して短期間で専門知識を身につけることが合っている人もいるでしょうし、実際に仕事をしながら知識や技術を身につけるOJTが合っている人もいます。社員一人ひとりの性格や適正に合った方法で研修を実施することが大切です。また、研修の内容についても、得意な分野を伸ばすのか、苦手な分野をカバーするのか、本人の意向やキャリアプランを確認しながら進めるのがよいでしょう。
 

7.人材配置を見直す

企業にとって人材を適材適所に配置することは、生産性向上の面でも非常に重要なことです。苦手な業務がメインの部署で働き続けていれば、頑張る気力が失われてしまいます。    同様に得意な業務や興味のある分野、スキルを発揮できる部署に配置することで、喜びを持ってモチベーション高く働くことができます。

パルスサーベイを活用することで、社員のモチベーション状態を把握することも重要です。

まとめ

社員のモチベーション向上に取り組む際には、ぜひ上記でご紹介した内容を参考にしてみてください。
なお、科学的人事をワンストップで提供するタレントマネジメントシステム「タレントパレット」では、スマホやパソコンで手軽に社員のモチベーション調査を行うことが可能で、社員の声を見える化できます。収集したデータを分析し、モチベーションマネジメントに活用することも可能です。