タレントマネジメントシステム提供会社を選ぶ際のポイント7選!導入が必要な背景や成功事例などを解説


タレントマネジメントシステム提供会社を選ぶ際のポイント7選!導入が必要な背景や成功事例などを解説

社員を適切に育成し活用することは、人材が流動的な現代では欠かせないことです。本記事ではタレントマネジメントを導入時に会社を選定する基準から、成功事例などについて紹介します。タレントマネジメントを導入検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

「人材管理は必要だが効率的な方法がわからない」「タレントマネジメントシステムはどこも同じではないのか」「導入する具体的なメリットは?」という方は多いのではないでしょうか。

人材管理においては、社員を適切に育成して活用する必要があるため、効率化のためにはタレントマネジメントの導入が欠かせません。
本記事ではタレントマネジメントにおける会社の選定基準や、導入による成功事例などを紹介しています。

タレントマネジメントの導入は、社員の能力や経験を活かすためには欠かせないもの!

タレントマネジメントの定義は複数ありますが、基本的には「人材採用・育成・管理などの生産性を改善させるための総合的な施策」を指します。タレントマネジメントを導入する目的は、主に次の2つです。

  • 組織内にいる優秀な人材を見つけ出すこと
  • 全社員が持つスキルや資質を最大限生かすこと


具体的には、人材を適材適所へ配置したり社員のモチベーションの維持・向上を行ったりします。

タレントマネジメントについて詳しく知りたい方は、タレントマネジメントについてまとめた記事もあわせてご確認ください。

タレントマネジメントの目的について解説!

タレントマネジメントが必要とされる4つの背景

タレントマネジメントが必要とされる背景は、下記の4つです。

労働力不足

日本では「少子高齢化」が大きな社会問題の一つとなっています。少子高齢化により国内の労働人口が減少し、労働力の低下を招いています。

労働力が不足しているからこそ、より人材を効率的に活用し、社員一人ひとりのパフォーマンスを伸ばすことが重要になっているのです。

働き方改革推進の対応

働き方改革により、長時間労働の是正が求められています。限られた時間の中で最大の成果を挙げるためには、タレントマネジメントが有効です。

社員一人ひとりのエンゲージメントを向上させることで、生産性・利益率の上昇を望めるでしょう。

グローバル競争への対応

日本の従来の人事評価システムでは、世界規模での競争についていけなくなる可能性が高いです。タレントマネジメントを導入すれば、より納得感のある人事評価ができるようになり、従業員満足度も高まります。

競争力を高め、個々の力を活かす職場環境を作っていくには、タレントマネジメントが有効になるでしょう。

HRテクノロジーの革新

HRテクノロジーの進化により、曖昧だった人材評価の基準を定量化することが可能になりました。今後はタレントマネジメントを活かしやすい環境が整っていくことが予想されます。

タレントマネジメントを導入する企業・導入しない企業では、今後どんどん大きな差がついていき、時間の経過により追いつくのが難しくなるでしょう。

タレントマネジメントの目的とは?

タレントマネジメントシステムの4つの種類

タレントマネジメントシステムには以下の4つの種類があり、目的によって使い分ける必要があります。

多目的タイプ

多目的タイプは、評価や育成などの人事に関わるさまざまな事に向いています。代表的なものは、社員の顔によって情報をまとめたり、データ分析をしたりする機能です。

氏名や部署、スキルなどの文字で表すだけではなく、顔写真も含めることによって、社員の特徴が対外的にわかりやすくなります。また、データ分析は社員の考え方や希望なども内包できるでしょう。

さらに、人材データの可視化に特化した機能も有しています。

評価業務支援タイプ

評価業務支援タイプは、業務の効率化に特化しているシステムです。代表的な機能として、人事評価に関する以下の流れをクラウドで一括管理できます。

  1. 目標設定
  2. 個別評価項目の設定
  3. 評定値の算出
  4. 面談


また、紙媒体での管理を廃止したい、効率的に事務処理を進めていきたい場合に有効な機能もあります。例えば、ワークフローを表計算ソフトなどで管理している場合なら、自動でシステム化できる機能を利用可能です。

目標管理支援タイプ

社員の人材育成に力を発揮できるのは、目的管理支援タイプです。目標管理フレームワークを簡単に反映できる機能があるため、社員ひとり一人が具体的な目標を立て、目標達成に必要な行動を明確化できます。
導入すれば、部署や社員ごとの関係性が体系的に示され、個々の目標がわかりやすく明示されるようになるでしょう。多彩なアプリの中から自社に必要なアプリを選択し、活用できる機能もあります。

人材活用支援タイプ

人材活用支援タイプでは、データや客観的な事実を基にして、人事評価をするための支援を行います。主目的は、社員のパフォーマンスを高めることです。

また、社員のデータをさまざまな観点から可視化する機能があります。以下の情報を一元管理し、社員ごとの特性を把握することで、適切な人材配置ができるようになるでしょう。

  • 経歴
  • 資格
  • 考え方
  • 対内外的な評価

タレントマネジメントシステムの比較ポイント7選

この項では、タレントマネジメントシステムのシステムごとの違いを7つ紹介します。

使い勝手

当然ですが、使い勝手はシステムによって異なります。同じ会社からリリースされていても、システムによってデザインや使い勝手が異なることもあるため、事前に確認しておきましょう。

具体的には、動作や操作性です。起動後の動作が重く、データを抽出するまでに時間が掛かってしまうと、システムを導入する意味が薄れてしまいます。人事部門以外も利用する場合は、特にユーザビリティに注意すべきでしょう。

自社の人事評価への対応

タレントマネジメントシステムが自社の人事評価にマッチしていなければ、十分に機能を活かせません。人事評価制度は会社ごとに異なるため、提供している会社によって採用している方法も異なっています。

機能だけをみて選ばず、自社の人事評価に合ったシステムを選ぶようにしましょう。

柔軟性・拡張性

システムの柔軟性や拡張性もそれぞれ異なります。いくらカスタマイズできるとはいえ、システムによっては組織の変化に対応できなくなることもあるでしょう。

基本的な機能だけでなく、どれだけ柔軟にカスタマイズできるか調べた上で導入することが大切です。

サポート内容

サポートの有無はシステムを提供している会社によって異なるため、リスクを回避するためにも確認しましょう。また、サポートの範囲や体制が不十分だと、導入後に苦労する可能性があります。

サポートについては定量的な比較が難しいため、気になる点があればあらかじめ資料請求して、入念にリサーチしておくことが大切です。

分析機能の有無

どんな人事施策でも、次につなげるためには分析はが欠かせません。分析はタレントマネジメントシステムに必ず備わっている機能ではないため、事前確認が重要です。

人事評価に絡めた企画立案や経営戦略なども検討しているなら、より高度な情報分析が必要となるため、しっかりと確認しましょう。

目的に応じた機能

タレントマネジメントシステムには4種類のタイプがあり、それぞれ機能が異なります。あらかじめ重視したい機能を決めた上でシステムを選ぶことが重要です。

反対に、なんとなく便利そうなどあいまいな理由で選んでしまうと、十分に機能を活かせずに無駄になってしまう可能性が高いでしょう。

費用

システムごとに初期費用や料金が異なるため、しっかりと確認しておきましょう。場合によっては、費用対効果が低いという事態に陥る可能性があります。

あくまでビジネスを効率化するためのツールなので、機能だけでなくコスト、ひいては費用対効果も考えた上で導入しなければいけません。

タレントマネジメントを導入して失敗する原因3選とその対策

タレントマネジメントを導入しても失敗してしまう原因は、会社によって導入目的や課題が異なるためです。よくある失敗原因は、以下の3つです。

  • 目的が曖昧なまま導入
  • 社員の理解と協力が得られていない
  • 収集したデータが活用できていない


タレントマネジメント導入前後どちらでも発生する可能性がある事象なので、十分注意しましょう。

目的が曖昧なまま導入

タレントマネジメントではデータを集めて分析する必要があります。目的が曖昧なまま導入してもデータは集まりますが、効果的な分析にはつながりません。

結果的に、役に立つかどうかわからないデータを収集することが目的になってしまい、意味のない作業を繰り返すことになってしまいます。データ収集は永遠に終わらず、コストや時間ばかり消費することになるでしょう。

社員の理解と協力が得られていない

社員のスキルや資質に関しては、本人の理解と協力がなければ正確なデータを得られません。また、データを得られたとしても、各部署の協力がなければ適材適所の実現は難しいでしょう。

適材適所が実現しても、業務の引継ぎは必須です。したがって、タレントマネジメントの効果を最大限活かすには、全社員の理解や協力は不可欠だと言えるでしょう。

収集したデータを活用できていない

得たデータを活用させるためには、ルールや活用方法も重要です。なぜなら、以下のような原因でデータ収集に協力した社員のモチベーションが下がってしまう可能性があるからです。

  • 人事評価制度が機能していない
  • 制度が不透明なためデータの活用方法がわからない
  • 活用しても社員に認識されていない


また、収集したデータが膨大となり管理・活用をできなくなる場合もあります。タレントマネジメントを導入していれば、データの管理に関しては問題ありません。

タレントマネジメントの導入による成功事例3選

タレントマネジメントシステムの導入事例として、下記3社の取り組みを紹介します。

KDDI株式会社

KDDI株式会社は、働き方の変革を目指しタレントマネジメントの活用に取り組んできました。システムの導入によってコミュニケーションの活性化、社員のパフォーマンス向上に成功したと報告されています。

セブン‐イレブン・ジャパン

セブン‐イレブン・ジャパンは数多くの社員を有するため、膨大な人材に関わる情報が一元管理されていないという課題がありました。そこで、タレントマネジメントシステムの導入することによって情報を集約し、効果的・効率的に運用できる体制構築に成功しました。

日清食品ホールディングス

日清食品ホールディングスは、海外にも視点を向け、グローバルな取り組みを推進しています。グローバル経営人材の候補者を、200人にまで増やすことが目標です。

タレントマネジメントによって、人材データを可視化し、あらゆるデータとの紐づけをする管理体制を整えています。

タレントマネジメント会社のまとめ

タレントマネジメントは、社員のパフォーマンスを高め、会社の業績を上げていくために有用です。

より効率的に実施するためには、サポートツールのタレントマネジメントシステムをしっかりと選定し、導入することが求められるでしょう。

タレントマネジメントシステムは、提供している会社によってあらゆる機能が異なります。タレントパレットでは、データを活用した人材の最適配置・人材育成・採用管理などあらゆるタレントマネジメント業務をサポートしているため、導入を検討していただければ幸いです。